今回ご紹介したいのは、ボルドーからバスで4時間、フランスとスペインの国境近くピレネー山脈ふもと、バスク地方にあるトウガラシの街エスプレット(Espelette)。(エスプレッソではないです・・・)
2020年に友人宅を訪れた際に連れて行ってもらい、とてもよかったので翌年再訪しました。街中に赤と緑と白の家が建ち並んでいるので、クリスマスを過ごしているかのよう。お店やホテル、おとぎ話に出てきそうなお家がとても素敵な町です。エスプレットはトウガラシが有名で、家の壁やバルコニーなどにトウガラシが干されています。
エスプレットはバスク語で「Ezpeleta」(ツゲが植えられた場所)。17世紀までこの地を治めたナバラ大国の居城Château des Barons d’Ezpeletaは、広大な地を見渡せる5つの建物だったそうですが、現在はそのうち1つの建物が残り、ツアリストインフォメーションや市役所が入っています。
「友」という字が書かれた石碑があり日本と振興があるのかと思いきや、「Stèle en mémoire de la découverte du panda géant de Chine par le Père Armand David」(アルマン・ダヴィッド神父が中国でジャイアントパンダを発見したことを記念する石碑)ということで。その昔、エスプレット出身の自然科学者アーマンド神父は、1869年に宣教師として訪れていた中国の四川省で、未知の自然動物をパリの自然博物館に報告する任務も追っていて、チベットの山中で苦労して発見したours-chat(クマ猫)の解剖記録を詳細に残すことに成功したそうです。
宿泊したホテルは、「HÔTEL CHILHAR」というペンション風のホテル。お部屋のテキスタイル類がカラフルで気分が上がります⤴。ホテル内に絵やオブジェなどのアートが飾られてて、部屋の窓からはピレネー山脈や丘が一望できます。
HÔTEL CHILHAR
https://www.hotel-chilhar.com/
所在地: 25 Xilarreneko Karrika, 64250 Espelette, France
電話: +33 5 59 42 89 01
ホテルにレストランが併設されていましたが、朝食とランチはホテルでではなく周辺のお店をいろいろ見て探すことにしました。個人的にお気に入りのお店をご紹介します。
René Massonde – XOKOA SARL(精肉店)
自家製の新鮮なハムやソーセージやパテがよりどりみどり。「〇〇を〇gください」のようにお肉屋さんで買い物するように注文します。「Je peux essayer? (ジュプエッセイエ?)」と言ってお願いすると少しスライスしてくれて試食させてくれました。トウガラシが刷り込まれた辛口ソーセージのチョリソー(Chorizo au piment d’espelette)と、ハム(Jambon de Bayonne)をお昼のサンドイッチ用に買って帰りました。
René Massonde – XOKOA SARL
所在地: 335 Karrika Nagusia, 64250 Espelette, France
営業時間: 7時30分~13時00分, 15時30分~19時30分
定休日:日曜日
電話: +33 5 59 93 83 89
Artisan Boulanger – Pâtissier – Chocolatier “Berterreix”(チョコレート店)
朝からパンやケーキを購入できます。朝ごはんのガレットとランチのサンドイッチ用のバゲットを購入しました。年末年始ということもあり、かわいらしい小さいガレットの横にGalette des roisがありました。
Artisan Boulanger – Pâtissier – Chocolatier “Berterreix”
https://restaurantguru.com/Boulangerie-Berterreix-Espelette
所在地: Place Poste, 10 Merkatu Plaza, 64250 Espelette, France
営業時間: 7時00分~13時00分, 15時30分~19時00
定休日:月曜(日曜午前中のみ営業)
電話: +33 5 59 93 91 67
Chocolaterie “Antton”(チョコレート店)
トウガラシ入りチョコレートが買えるお店。辛さと甘さが同時に味わえるパンチの効いた大人のチョコレートの味。ダークチョコレートならぬスパイシーチョコレート、甘ったるいチョコレートが苦手な方はぜひ。店内にチョコレートの製造場所があり、チャーリーとチョコレート工場なみに見学することもできます。お土産にトウガラシとオレンジピールのチョコレートを購入しました。
Chocolaterie “Antton”
https://www.chocolats-antton.com/
所在地: 105 Merkatu Plaza, 64250 Espelette, France
営業時間:10時00分~13時00分, 14時00分~19時00分
電話: +33 5 59 93 88 72
Gourmandises Basques “Maison Pariès”(焼き菓子のお店)
マカロンやアップルパイやガレットなどどれもお店で手作りの焼き菓子が買えるお店。車内でのおやつに何種類かのマカロンを買って帰りました。
Gourmandises Basques “Maison Pariès”
https://www.paries.fr/
所在地: 35 Plazako Karrika, 64250 Espelette, France
営業時間:9時30分~13時00分, 14時00分~18時30分
電話: +33 5 64 11 56 32
La Maison du Fromage Merkatu Plaza(チーズ店)
バスク地方で生産されるさまざまな種類のチーズを購入できます。オキシタニ地方はBrebis(羊)のチーズが多い印象で、Chevre(ヤギ)のチーズほどクセがなくコクがりまろやかで食べやすいです。Le fromage de brebis au piment d’Espeletteは、トウガラシ入りの羊のチーズ。何にでも唐辛子が入っています^^;
余談ですが、バスク地方のスーパーでよく見かけお土産にも最適なP’tit Basque d’ISTARA。1塊でかなり大きくドライタイプでクセがなく保存も効くので、そのまま食べてもパンにのせて焼いたり、スライスしてピザやバスタやグラタンにもおいしいです。1塊(600g)で20€、半分(300g)で10€くらいです。
また、私が個人的に好きなチーズに、Morbierという、チーズの中心に木の灰の黒い線が入ったコンテがあり、灰部分に若干塩みがありシャリシャリします。フランシュ・コンテ地方で作られ、昔、チーズの型に入りきらないミルクができ余ったミルクに虫が付かないよう、ミルクを温めるのに使っていた窯についた煤をまぶして次の日まで保管して、翌日、ミルクを足して、一つの大きな塊のチーズにしたため間に黒い線が入ったチーズとなったそうです。
朝のコーヒーを飲みにPIKA Ostatuaへ。年始でも営業してて助かります。店外にテラス席もありますが、風が強いので店内席を選びました。店のスタッフの皆さまはラグビーの試合をテレビに食い入るように見てました。ビアリッツ(Bayonnais)、バイヨンヌ(Bayonnais)など多くのラグビーチームがありラグビーはとても人気です。
PIKA Ostatua
https://pika-ostatua.fr/
所在地: 70 Pl. du Jeu de Paume, 64250 Espelette, France
営業時間:9時00分~2時00分
定休日:月曜日
電話: +33 6 23 09 31 15
夕食は、友人おすすめのレストラン、車で20分程のところにあるHaize Hegoaに連れていってもらいました。カモのコンフィとチーズのラビオリサラダ、チェリービールを注文しました。お手頃価格でおいしいバスク料理を食べられます^^。
Haize Hegoa
所在地: 779 Karrika Nagusia, 64250 Itxassou, France
https://www.tripadvisor.fr/Restaurant_Review-g1519289-d8443943-Reviews-Haize_Hegoa-Itxassou_Basque_Country_Pyrenees_Atlantiques_Nouvelle_Aquitaine.html
営業時間: 11時00分~23時00分
定休日:月曜、火曜
電話: +33 5 59 74 11 03
エスプレットはバスク地方の中でも電車がない場所のため、バスや車で行く必要がありますが、日常の生活の中に幸せを感じられる場所。あたたかな空気が流れ、素朴な滞在を楽しむことができると思います。バスク地方を訪れた際にはエスプレットにぜひぜひ立ち寄ってみてください。
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